外国人労働者をマネイジメントする
2018年7月26日木曜日
休暇に関して以外は日本人との間に対応の差をつけないこと
外国人を雇用した際、特別なルール作りなどのマネイジメントが必要になります。
外国人と日本人とでは、文化、思考、生活習慣その他さまざまな面で差異があります。
そのため、日本人の視点で考えると、非常識に映る行動や習慣が見られるかもしれません。
プライベートの範囲であればまだいいのですが、仕事のうえでそれらが見られるとなれば、業務に支障をきたすことになるでしょう。
それを防止するためにも、外国人労働者を雇用した場合、特別なマネイジメントを行なうべきです。
1.職場では母国語を使わせない
雇用した外国人には、まずその言葉の意味を理解させ、会社、職場の方針や仕事の進め方に従うことが必要と説明します。
その基本中の基本が、職場では日本語を使わせることです。
もちろん、日本語以外の言葉が必要な時は、使わなければなりません。企業を海外展開する場合、当たり前に多国語が必要となります。しかし、日本国内の会社では、日本語を使うことが当然です。
それによって、周囲や外部との連絡、打ち合わせ、仕事の指導などコミュニケーションをとることが可能になります。
仮に、同じ国の外国人が何人も勤務されている場合でも、外国人どうしが職場で日本語ではない母国語で会話をすることは禁止すべきです。
母国語での会話をすることで、他の従業員との間に壁が生じることになります。
「何か自分たちに聞かれては都合の悪い話をしているのではないか」と疑念を持たれることもあります。
プライベートでは自由ですが、職場ではすべて日本語を使うように指導しましょう。
日本語が堪能でない場合も、可能なかぎり日本語で会話をすることを努力義務とします。
日本で仕事をして、生活をするうえで、言葉は必要不可欠のものです。
苦手であっても、使い続けることで克服できるはずです。
外国人を職場の戦力として考えるなら、会話力を高めるためにも、積極的に話しかけて、日本語の会話に慣れさせましょう。
(関連記事:日本語がうまい外国人!国別ランキング)
2.外国人を特別扱いしない
仕事でミスをした際などは、厳しく注意し、ミスが起こらないようにするための方法を指導します。
「外国人だからしかたがない」と、何も言わずに流してしまうことはすべきではありません。
ミスをした本人に何ひとつ注意をしないと、外国人は自分が戦力として考えられていないものと考え、仕事に対する意欲が低下してしまいます。
それでは本人のためにも、会社のためにもなりません。
もちろん日本人従業員がミスをした際も、同じように厳しい注意と指導をしましょう。
国籍で区別をしていないと判断させることが必要です。
3.ミスの注意は個別に行なう。
仕事上のミスや、勤務に関する注意ですが、個別に呼び出して行なうことが重要です。
他の従業員がいる前で厳しい注意や叱責を受けることは、外国人にとっては大きな屈辱となることが多いのです。
ミスをしたことが悪いとわかっていても、人前でそれをとがめられることで、仕事に対する意欲を失ったり、ミスをおそれることで仕事の効率が著しく低下することにもなりかねません。
ミスの注意については、他に誰もいない場所に呼び、指摘をすると同時に、ミスが起こらないようにするための対策を指導するなど善後策を加えて説明し、理解させます。
4.相談のうえで、長期休暇を与える
外国人従業員に対しては、年に数回の長期休暇を与えることが必要とお考えください。
母国を離れて外国で仕事をしている外国人は、ホームシックにかかることが多くあります。
日本人従業員の場合は、単身赴任で家族と離れて暮らしている場合であっても、1日か2日あれば自宅に帰り、また職場に戻ることも可能です。
しかし、外国人の場合はそうはいきません。
外国人に対しては、2週間や3週間の長期休暇を年に1度か2度与えてあげましょう。
ゴールデンウイークや、年末年始休暇にからめることが得策かと思われます。
外国人のマネジメントにおいて特に気をつけるべきなのは、日本人との間に対応の差をつけないことです。
個々の能力に応じた仕事をまかせる、ミスについては厳しく注意、指導する、それらは一律同じとします。
ただ、休暇についてのみ、日本人よりも優遇してあげましょう。
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外国人のプロを日本に紹介することが、私のミッションであり、宿命である