外国人は日本で働きたいと実際に思っているのか?
2025年5月12日月曜日
生活の魅力が「就労の動機」に変わるとき

はじめに:なぜ今、外国人材の定着が問われているのか?
日本では少子高齢化による労働人口の減少が深刻化しており、今や多くの企業が人手不足という課題に直面しています。この状況を補う存在として、外国人材への期待は年々高まっています。実際、厚生労働省によると2023年末時点で日本で働く外国人労働者は204万人を超え、過去最多を記録しました。
その一方で、「採用しても長続きしない」「想定より早く帰国してしまった」といった声も多く聞かれます。給与や業務内容だけでは測れない“見えにくい課題”が、定着の妨げとなっているのです。
では、そもそも外国人は「日本で働きたい」と本心から思っているのでしょうか?
答えは一筋縄ではいきません。本記事では、Redditなどの海外フォーラムに見られる実際の声をもとに、外国人が日本で働く本当の理由と、日本企業が取るべき対応について考えていきます。
外国人が「働くために日本にいる」のではなく、「日本に住むために働いている」
英語圏の人気オンラインコミュニティ「Reddit」では、日本に暮らす外国人たちが、日本に残る理由について活発に議論しています。その中で多く見られた共通点は、「仕事は日本にいるための手段」であるという意識でした。
“I don’t love my job here, but I love my life here.”(仕事自体にはそれほど魅力を感じていないが、生活には大満足している)
“Back home, I could earn more. But I feel safe and stable in Japan.”(母国のほうが稼げるが、日本のほうが安全で安定している)
このように、外国人の多くは「生活環境としての日本」に強い魅力を感じている一方で、給与やキャリアの面では多少の妥協をしているという実態があります。

「給料は高くない」が「暮らしやすい」
実際、日本の給与水準は欧米の先進国と比べて高いとは言えません。特にITやエンジニア、研究職など、グローバルにスキルが通用する職種では、シンガポールやアメリカの方が年収が高く、昇給ペースも早い傾向があります。
それでも日本を選ぶ理由には、以下のような「生活の質」に関するポイントが挙げられます。
治安の良さ
世界的に見ても非常に犯罪率が低く、夜間の一人歩きも安心できる。医療・保険制度の充実
国民健康保険制度により、高品質な医療を低コストで受けられる。欧米のような高額な医療費がかかるリスクが少ない。清潔で整ったインフラ
公共交通機関の時間の正確さ、街の清潔さ、公共施設の管理レベルは世界でもトップクラス。物価の安定とコストパフォーマンス
特に地方都市では、家賃や生活費が比較的安価で、生活の満足度が高い。
つまり、日本の生活環境は「安心・安全・快適」という側面で非常に高い評価を受けており、これが日本で“働き続ける”モチベーションにつながっていると言えるでしょう。
企業が意識すべきは「働き手」ではなく「生活者」としての視点
このような背景を踏まえると、外国人社員の定着には生活者視点でのサポートが不可欠となります。企業が取り入れるべきポイントを以下にまとめます。
1. 生活支援の制度化
行政手続き(住民登録・銀行口座開設など)や住居探し、医療機関の紹介など、入社時の生活サポート体制を整えることで、不安要素を大幅に軽減できます。
2. キャリアの見通しを明確に
「とりあえず日本にいるからこの仕事をしている」という状態から、「この会社でキャリアを築きたい」という気持ちに転換するには、昇進やスキルアップの道筋を提示することが鍵です。
3. 社内の異文化理解を促進
外国人社員だけでなく、日本人社員側の受け入れ意識を高めることも重要です。異文化コミュニケーションの研修や、社内言語の調整(英語対応、やさしい日本語の活用など)も有効です。
まとめ:外国人社員の「生活満足度」が企業価値を高める
外国人が日本で働く動機は、「日本で働きたい」というよりも「日本で暮らしたい」からが大半を占めていると考えても過言ではありません。だからこそ企業側も、単なる雇用主としてではなく、「日本での生活を支えるパートナー」という視点で関わることが求められます。
企業が生活支援・キャリア支援・文化理解の3本柱を実行することで、外国人社員の定着率が高まり、多様性に富んだ持続可能な職場環境が実現します。
今後、日本企業が国際競争力を維持・強化していくためには、外国人社員の「暮らし」にまで踏み込んだ総合的なサポートがカギになるのではないでしょうか。
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