【円安・金利・インフレとは?】最近よく聞く3つの単語を超簡単に解説!
2022年6月21日火曜日
最近ニュースなどでよく聞く単語【円安・金利・今おこっているインフレ】をわかりやすく解説しています。
1:円安とは?
円高、円安という言葉は聞いたことがあると思います。
簡単なイメージとして、
①他の国の通貨に対して、円の価値が高い状態が円高
②他の国の通貨に対して、円の価値が低い状態が円安
と覚えてもらうといいと思います。
例えばアメリカの通貨はドルです。
仮に1ドルを100円という基準にした場合、
1ドルが90円になったら円高(円の価値が高いから、1ドルを基準より安く買える)、
1ドルが110円になったら円安(円の価値が低いから、1ドルを基準より高く買わないといけない)、
こんなふうに考えてもらうと、円高・円安のイメージをなんとなく理解してもらえるのではないでしょうか。
*この円の価値は毎日代わります。確かめて見たい方はこちら:Yahoo!ファイナンス FX・為替
2:金利とは?
①金利ってなに?
ではお次に金利です。
金利とはお金を貸し借りするときの手数料です。
例えば銀行にお金を預けている時は銀行にお金を貸していることになるし、
国債を購入すれば、国にお金を貸していることになります。
お金を貸している側からすると、金利を高くして貸したいですよね。
反対にお金を借りる時は金利が低い方がいいですよね。
住宅ローン、車を買うときのローン、カードローンなどが、お金を借りるときの金利です。
②金利を決めているのは誰?
金利は中央銀行(*)が決めています。
この中央銀行が決めている金利を『政策金利』といいます。
金利の大元とイメージしてもらうとわかりやすいかもしれませんが、この『政策金利』というのは、中央銀行(日本は日本銀行)が、私たちがよく使っている一般の銀行(=市中銀行)にお金を貸す際の金利です。
この中央銀行の金利決定をうけて、一般の銀行(=市中銀行)たちは各々、銀行の金利を決めています。
(*)中央銀行とは、国家や特定の地域の金融機構のボス的な存在です。日本の中央銀行は日本銀行です。日本で使用される紙幣や貨幣を発行するのも中央銀行です。また市中銀行が日本銀行に預金をしたり、逆に市中銀行にお金を貸したりしています。さらに、国(政府)の預金も受け入れています。
③金利はどういう時に上がって、どういう時に下がるの?
まず簡単に説明しておくと、
国が景気を上げたい時は金利を下げて(=お金を借りやすい)、景気を下げたい時は金利をあげます(=お金が借りにくい)。
なぜこんなことをしているかというと、物価を安定させるためです。
たとえばスーパーのキャベツが昨日は1玉100円だったのに、今日は1000円とならないようにすることが物価の安定です。
利上げ・利下げで物価や景気の安定を目指しているのです。
中央銀行が金利を上昇させる(=利上げする)と、いろんな金利も上がります。
・会社の借入金に対する金利
・住宅ローンの金利
・国債金利
などなど。
想像して見たらわかりやすいと思いますが、
住宅を購入する際に、金利が高いと買うのをやめようと思うし、
会社で銀行からお金を借りてオフィスを立てたり、工場を立てようと思っていたとしても、金利が高いと借りるのをやめようと思うし、
つまり、金利が高くなると、いろんなものの需要が弱まります。
これもわかりやすくいうと、例えばコロナ禍でいうマスク。
みんなの需要が高く、欲しい人が増えると転売ヤーのような人がマスクを転売し、値段はあがりますが、
マスクの供給(売っている数)が多くなり、誰でも買えるようになり、前より需要が弱くなると、マスクの値段も下がっていきます。
これがつまり、需要が弱くなるとインフレが起こりにくく(物価があがらない)なるということです。
ちなみに逆に金利が下がると、住宅ローンや銀行に借りるときなどの金利が下がり、物を買う人が多くなると想像できます。
こうなると、先ほど述べたように、買いたい人が多くなると物の値段が高くなる、つまりインフレが起こりやすくなる(物価があがる)ということにつながります。
3:今おこっているインフレとは?
ここまで来ると今起こっている状況がわかりやすくなると思いますが、
今アメリカを筆頭に、世界中の至る所でウクライナ問題やコロナのが落ち着いてきたことなどを理由に、
物価が2022年どーーーっんと急激に上がっています。
これを抑え込もうとして、アメリカの中央銀行(FRB)は金利を上げている最中なのです。
ただそんなにうまくいかない場合もあります。
上記のように世界各国の中央銀行がコントロールできればいいですが、
今回のアメリカだけでなく世界中での値上がりは、今までのような世界情勢ではなく
コロナ禍の落ち着きにより需要の増加などで、みんなが物を欲しがっている状態だけど、
ウクライナ問題などにより、原油や穀物類などが手に入らなくなり、景気が停滞しているにもかかわらず、物価の上昇が続く現象を指す『人々は欲しいのに、そのものが無いから物価があがる』
というあまり良く無い状況にあります。
これが最近ニュースでもよく聞く『悪いインフレ』というものです。
こうなると、中央銀行が金利を上げたからってインフレが収まらない可能性があるし、利上げをしすぎるとさらに景気が悪くなるかもしれないということです。
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