外国人留学生【インターン・就職】の現状と課題
2019年7月16日火曜日
外国人留学生の就職現状、大学側・企業側・留学生側それぞれが持っている意見とともに、改善するべきことをお伝えしようと思います。
*この記事はIZANAUを運営している株式会社アクティブゲーミングメディア(130人中6割が外国人社員)のスタッフによって作成されています。
人手が足りていない企業が多い中、外国人の雇用を考えている企業、またその中でも留学生の雇用を考えている企業も多いのではないでしょうか。また日本政府自体が外国人留学生の日本での就職を促しているのも現実です。
留学生の雇用は、海外から直接外国人を呼び寄せて雇用するよりもメリットとなる部分がたくさんあります。
今回は、外国人留学生の就職現状、大学側・企業側・留学生側それぞれが持っている意見とともに、改善するべきことをお伝えしようと思います。
1:外国人留学生の日本での就職状況
上記を見ていただくとわかるように、日本へ留学している外国人の日本での就職率は決して高いとは言えません。
下の図は外国人留学生が日本での就職に対して持っている意見、また企業側の意見となります。
このように、大学側・企業側・外国人留学生側、各々改善するべき点があります。
以前、弊社で行った留学生へのインタビューでもとりあげましたが、規模大きく留学生の人数が多い大学では、まだ大学側の留学生の就職サポートも行われている傾向にあるようですが、留学生の人数が少ない大学では、就職サポートが十分に行われていない状況のようです。
大学側は、若者の人数減少により、学生の確保を留学生で補うということを実行していると思いますが、就職までのサポートを全ての大学で実施して欲しいと言うのが本音です。
また日本企業は外国人の雇用に慣れていない企業が多く、また留学生インターンの受け入れ〜採用までの仕組みを理解していない企業が多いのも現実です。
2:企業側と大学の課題
以下の文言は文部科学省が出している留学生就職促進プログラムの事業内容から抜粋しています。
留学生の日本国内での就職における課題として、企業において改善を図るべき点がある一方、大学等においても取り組める内容がある。
留学生側:現状、大多数の国内企業内の公用語は日本語であるため、一定水準以上の日本語能力が必要
企業側 :日本企業における採用慣行や働き方(採用者の将来性や潜在能力を評価、ゼネラリストとしてあらゆる職務に対応できる能力を 求める)に関する理解
大学側 :上記を踏まえ、各大学が地域の自治体や産業界と連携し、就職に必要なスキルである「ビジネス日本語」「キャリア教育(日本 企業論等)」「中長期インターンシップ」を一体として学ぶ環境を創設する取組を支援し、外国人留学生の我が国での定着を図るとともに、日本留学の魅力を高め、諸外国から我が国への留学生増加を図る。
3:企業側の留学生の受け入れ方【弊社実例】
【インターンから採用へ】
弊社アクティブゲーミングメディアは、すでに35ヶ国の外国人が在籍しているためか、外国人留学生、また海外から本当にたくさんインターンの問い合わせがあります。
職種でいうとゲームのプログラマー、マーケティング、翻訳やエンジニアが割合的に一番多く応募がありますが、弊社もタイミングが合わないと入れませんし、職種によっても入れない場合があります。
例えば、マーケティングは一言でいうと幅が広く、実質大学生が来て経験がなくてマーケティングができるのか、という問題もあるので、なかなかマーケティングやセールスなどのインターンを入れることはしません。
インターンの受け入れる流れで言うと、まずインターンの問い合わせが来たら、
『履歴書を見てみる→各部署に必要かどうか確認する→いる場合は連絡を返す』という至って簡単な流れになっています。
日本の会社はあまりインターンを募集をしていないという現状があるので、ご存知でない方も多いかもしれませんが、『日本に来てる留学生がインターンで働く』際には、海外からインターンを呼ぶのと全く異なります。
日本の留学生の場合、最大2週間しかインターンとして働くことができない場合もあります。この留学生のインターン可能期間というのは大学によっても変わってきますが、日本の大学は長期でのインターンを可能ところも少なく、また給料の有無によってもシステムが変わってきます。(*詳しくは法務省入国管理局ページへ)
弊社には今、アメリカからインターン生が来ていますが、彼女のように3ヶ月のような長期で来る場合は、それなりに何かしら習得してもらえますが、2週間程度で何ができるかといっても、実際何もできません。
そういう意味で日本はインターンのシステムは整っていないのが現状ですし、留学生も自分が何かを発揮する前に終わってしまいます。
ただし、日本企業が外国人を雇用したいと思った場合、インターンから始めることもお勧めします。
弊社はインターンから社員になる方も多いです。学生で大学を卒業していない人は、『インターン→アルバイト→社員』という段階をとって社員として受け入れる方法は、日本企業側にとってもその人を見極めることができ、インターンの間に仕事をある程度理解してもらうことも可能です。
また外国人側にとっても、多少なりとも企業を知り、母国とは違う日本のシステムも前もって理解できます。