【留学生インタビュー】日本での就活の現状〜海外との違いは?
2019年5月27日月曜日
今回イザナウでは留学生の就職サポート始めたこともあり、留学生たちが困っていることを解決したいという思いから、留学生本人に『日本の就活の現状、また留学生視点で就活の際に困っていること』などをインタビューいたしました。
今回イザナウでは留学生の就職サポート始めたこともあり、留学生たちが困っていることを解決したいという思いから、留学生本人に『日本の就活の現状、また留学生視点で就活の際に困っていること』などをインタビューいたしました。
今回インタビューに答えてくれたのは、目を閉じて会話をしたら日本人と勘違いしてしまうほど、流暢に日本語、敬語を話すお二人です。
初めは緊張した面持ちでしたが、楽しく会話感覚でお話をお伺いすることができました。
今後、留学生を雇用したい企業の方、また大学側でどのように留学生の就職サポートをしたらいいか分からない大学運営側の方に、少しでもお役に立てるインタビューとなっていると思います。
アン ジュンヒョク君 : 韓国
文学部 日本語日本文学科 4回生
「大学で学んでいることは、日本語教育。外国人に日本語を教えることを専攻に勉強をしています。私はスキー部の部長をやっていて、部長として勤めています。冬にはスキー場に行ってインストラクターとして活動しています」
キム ドンヨン君 : 韓国
文学部 日本語日本文学科 4回生
「大学のゼミは日本語学のゼミに所属していて、日本語の言葉と社会の関係を研究しています。私はダンス部に所属していて、フリースタイルというジャンルのリーダーとして活動しています」
I 留学生の大学での活動
ーー 自己紹介をお願いします。
『アン ジュンヒョク(以下ジュン)です。大学で学んでいることは、日本語教育。外国人に日本語を教えることを専攻に勉強をしています。私はスキー部の部長をやっていて、部長として勤めています。冬にはスキー場に行ってインストラクターとして活動しています。』
『キム ドンヨン(以下ドン)です。大学のゼミは日本語学のゼミに所属していて、日本語の言葉と社会の関係を研究しています。私はダンス部に所属していて、フリースタイルというジャンルのリーダーとして活動しています。』
ーー スキー関係、ダンス関係行きたいとかの希望もあったりするんですか?
ドン『なくもないですねー!いけるなら行きたいなって思ったりするんですけど、やっぱりダンスで食べていくのはしんどいかな、とも思います。笑』
ジュン『確かにわたしもあるっちゃあるんですけど、でも今の所スキーは趣味の方かなと考えています』
ーー 日本での就活をしたいと思った理由は?
ジュン『一応、韓国の大学でも、日本の大学でも、勉強してきたものが日本語学と日本語なので、やっぱり日本語を活かしたいという気持ちが強いです。この能力を活かせる仕事が、韓国にある日本系企業とか、日本の企業しかないと思うので、そっち系で働きたいなと思っています。』
ドン『自分の学んできた日本語を活かしたいなと思うのは、一緒なんですけど、その上に3回生から4回生まで、その就活したその勢いで日本で新卒採用として就職したいと思っています。やはり韓国に帰ってしまうと、頭から就活をやり直すしかないので、その分就活準備が長引いてしまい、就職するのがもっと先になってしまうというのがあります』
ーー 韓国にある日本企業でもいいんですか?
ジュン『はい。でもとりあえずは日本で就職して、もっと日本語や企業の文化や決まりなど、まだ知らないこともあるので、直接日本就職してみて学びたいというのが第一です』
ーー 他国に行くことは考えましたか?
ジュン『言語の問題があるので、あまり考えたことはないですが、もし言語が関係なければ行ってみたい国はあるんですけど、やはり言語の問題が大きいです』
ーー では、日本で具体的にどのような仕事がしたいとかはありますか?
ジュン『わたしは広告会社で仕事をしたいと思っています。自分考えているアイディアとかを出すという仕事をしたいので。最初は出版社とかも考えたんですけど、日本の出版社は人がギュウギュウの状態というか、あんまり席が残ってないので、それだったら自分の意見を出しながら活動できる広告会社で働きたいな、と思います』
ジュン『B to Bの広告会社を希望していて。1つの例なんですけど、部長なのに新入部員をどう集めるかっていうことに悩んでいる友達がいて、私が大学で直接やったことをその友達にやってもらうという機会がありました。すると、その企業にはちょうどその年に、一番新入部員がたくさん入ったという実例がありました。それを見ながら、わたしも、実際企業でそういう能力を活かしたいなと思いました。自分でプランを組んでやりたい、と思いました』
ドン『貿易やマーケティングなどです。先週面接を受けてきた会社が韓国のメディアコンテンツの大手企業でして、そこで韓国のドラマを日本に輸入してきて、販売促進する仕事に就きたいです、と言ってきたんですけど、やはり、日本語を学んできた以上、言語が通じ合っているということになるので、2つの国の繋ぎ目の役割を果たしたいなと思っています。そのためには、貿易や翻訳などになるかなと思っています』
I 日本の就活について
ーー 就活はどうですか? また、どのようなところがやりにくい?
ジュン・ドン『日本の就活は中々難しいです。笑』
ジュン『本当に自分が行きたい企業を探して、その会社を受けようとしたら、まず留学生の立場として、その会社が本当に留学生を雇うのか、受け入れるのか、を電話で確認する場合があります。今まで外国人を雇った実績がないところがあるんです。外国人を雇ったことがない企業は、受けても他の日本人と違いがあって落ちてしまうんじゃないかなという、気持ちもあります。実際その企業に電話をして、「留学生を受け入れていますか?」と毎回確認をしないといけないので、かなり時間がかかります』
ドン『わたしもまったく一緒です。不安で、日本人と見比べられるという心配はあります。あんまり日本語もペラペラじゃないし。笑面接になると、いきなり予想外の質問をされると頭が真っ白になってすぐ出てこないです。母国語だとすぐパパッと臨機応変に言葉が出てくるんですが、日本語になると。。笑』
ドン『あとは、面接用のカバン!あの黒い面接専用のカバンを買わなあかんというのにびっくりです。普通のカバンじゃダメなのかと』
ーー 日本の就活より韓国の就活のやりやすい部分は?
ジュン『韓国は『日本みたいに3月から始まって11月に終わる』という感じではなくて、企業ごとに面接の日にちが違うので、日程が重なることがないんです。例えば、日本の就活では「この会社に行きたいけど、この会社も同じ日にあって無理だー」っていうことがあるんですけど、韓国の場合そういうことが少ないので、やりやすいです』
ジュン『韓国も服とかは一応スーツなんですけど、日本みたいに真っ黒じゃなくても、グレーやネイビーでもおっけーなんです。なので自分たちも韓国からスーツを持ってきたんですけど、それが日本では使えません』
ーー 反対に、どこが日本の就活の方がいいところは?
ジュン『説明会がはっきりしているし、説明会があってその場で決められるという流れができていることですね』
ドン『フェアもそうだし、1つの企業の説明会にしても、全部説明会から始まるっていう、最初から最後までの流れがわかりやすい部分ですね。なんとなく安心できるような。笑』
ジュン『韓国では説明会が少ないんです。説明会の場で面接する場合もあるし、ぐちゃぐちゃで決まってないので企業によって流れがまったく違ってくるんです』
I 大学側の留学生に対するサポートの有無
ーー 大学の留学生に対する就職支援はどのようなものがありますか?
ジュン『大学では「こんな企業フェアがあるけど、行ったらどう?」などの案内はあります』
ドン『「面接からの流れは4月あたりから説明会が始まって、だいたい10月あたりに内定とかもらえるよ」などの説明のみです。あとは履歴書の書き方、面接マナーの講習などはあります』
ジュン『あとはマイナビの使い方。笑』
ドン『それ以外は、留学生が多い大学では、企業さんを大学に招いて仮の面接などはありますが、それ以外はなかったように思います』
ーー 大学の就活支援での改善してほしい点は?
ジュン『今大阪大谷大学は留学生が少なくて、大学内で説明会をしても行く留学生がいないんですよ。他の大学で留学生が多い大学は、実際留学生を採用する企業さんたちがきて、仮の面接とかはしてくれるし。実際自分の行っている大学内でそういうのがあったらいいな、とは思います』
ドン『日本人と共通のなにか、ではなくて、留学生だけ対象の面接、アドバイスの場などがあればいいなと思います』
ジュン『留学生を対象としたアドバイスが聞きたいです。日本人と一緒に説明会などに行ってしまうと、日本人を対象としたアドバイスがメインです。それは勿論わたしたちも守るべきなんですけど、やはりちょっと違うかなと思うんですよね』
ーー (イザナウ内で)どのような留学生向けサポートがあればうれしいですか?
ドン『留学生と企業を繋げてくれるだけで助かります。その後の何があったらいいかが思いつかないです。今までが全くなかったので。笑。今まで何千社を自分たちで探すっていう方法しかなかったので』
ジュン『留学生だけのフェアの数はやはり少なくて、大阪と東京だけですし、微妙です。そういうフェアに行くと職種が限られるんです。参加している企業はホテルが多くて、自分の場合は広告会社に行きたいというのがあるんですけど、でも広告会社が行ってもない場合というのが多いので。留学生のネットワークで検索してもホテルか旅行会社がほとんどなんです。』
ーー 日本では外国人とう言う立場になりますが、外国人である強みを教えてください。
ジュン『部活をしながら感じたことが1つあって、よく日本人はかたまるんですよ。かたまって物事がこれは間違っているということを知っていても、個人的にわかっていたとしても、団体としてそれを外に出さないんですよ。それが最初はショックで、それを自分がいうと、「なんでそんなこと言うの?!」という反応で、喧嘩になったこともあるし。最初はわたしが日本に留学に来たから学んで合わせるしかないなと思ったんですけど、本当に客観的に見て「違う」ということは直さないといけないと思って、行動するところですね』
ドン『実践力ですね。日本人は決めようとしても中々決まらないし、決まったとしても実践するまでのタームが長いので』
取材協力:ガクシンFind
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いかがでしたでしょうか。
留学生だけで行ける説明会、留学生のみを対象としたフェアなど、こちらも留学生がより日本での就職活動がおこないやすいものになるよう、サポートの質を考えないといけないと、再認識させてもらえるインタビューとなりました。
今回インタビューに協力してくれた2人は絶賛就活中です。
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