【日本語・言葉の壁はどうするの?】外国人を雇う【株式会社アクティブゲーミングメディア代表インタビュー!】
2018年8月11日土曜日
日本企業が外国人を雇う際の言語の壁
外国人雇用をする際、誰もが一番初めに問題視することは『言葉』についてでしょう。
「日本企業が初めて外国人を入れる』『会社内の日本人は英語が話せない』という観点を重視して解説していきます。
日本語が話せない人が多い外国人、日本語以外の言語が話せない人が多い日本人、この間を埋めるためにはどうしたらいいのでしょうか。
今回はIZANAUを運営する株式会社アクティブゲーミングメディアの代表イバイ氏に、言語の壁についてインタビューしてみました。
株式会社アクティブゲーミングメディアは、130名の社員の内、6割が外国人で形成されており31ヶ国の外国人が働いています。
4割の日本人と6割の外国人で成り立つ社内では、日本語、英語、スペイン語、多少のその他の言語が飛び交っているようです。
ただ、その4割の日本人の中には、日本語のみしか話す事ができない社員、また外国人においても日本語が話せない社員が沢山いるようです。
10年間、このスタイルでやってこれた理由はなんなのでしょうか?
(下写真:株式会社アクティブゲーミングメディア大阪本社)
〜今回の質問内容〜
Q1:もし日本人ばかりの企業に外国人を入れるとすると、言語の壁はどう対処しますか?
Q2:外国人に日本語能力を求めない会社(公用語が英語、又は海外事業部で日本語は必要ないなど)の場合でも、日本語を外国人に学習してもらいますか?
Q3:日本語を外国人に求める場合、どのように学習させますか?また、どれくらいの期間でどれくらいの日本語能力を求めますか?
Q4:外国人に日本語を習得してもらう場合、時間がかかると思いますが、その期間の仕事はどうしますか?
Q5:日本語が話せない外国人と、英語が話せない日本人のコミュニケーションはどうしていますか?
Q1:もし日本人ばかりの企業に外国人を入れるとすると、言語の壁はどう対処しますか?
一発目は必ず日本語ができる外国人を入れる。
読み書きの必要性は業種によりけりで、読み書きが必要が無いなら日本語の会話能力のみでオッケー!
日本語ができる外国人を入れる事以外は、正直これについては他に手段はありません。
Q2:外国人に日本語能力を求めない会社(公用語が英語、又は海外事業部で日本語は必要ないなど)の場合でも、日本語を外国人に学習してもらいますか?
もちろん学習してもらいます。理由は、
・日本で生活するにあたって外国人の日本語能力は不可欠であるから。
・学習については、日本語学習にかかる金額の半分を会社が負担してあげること。全額負担だと外国人のやる気があがらないし、負担なしだと、学習意欲のない人は絶対学習しません。
・正直、日本語ができない日本で働く外国人で出世した人をみた事がありません。必ず習得してもらう必要があります。
Q3:日本語を外国人に求める場合、どのように学習させますか?また、どれくらいの期間でどれくらいの日本語能力を求めますか?
近道はありません。それでも1番早い方法は、日本語学校に通ってもらうこと。
最近よくある会社に講師を呼んだり、社内での学習よりも、学校に行かせた方がいいでしょう。
理由は会社は仕事をする場であって、社内での学習は続きません。
週に1回程度の学習では日本語を外国人が習得することは不可能です。
Q4:外国人に日本語を習得してもらう場合、時間がかかると思いますが、その期間の仕事はどうしますか?
・日本語が必要なポストに雇い入れるなら、日本語ができる人を探して入れます。
・目標をもつ。例えばどうしても日本語が必要で、外国人が日本語能力がない場合は、2ヶ月の猶予を与えて日本語検定のN3を取らせます。その2ヶ月間は必死で日本語学習のみをさせて習得させるしかありません。
Q5:日本語が話せない外国人と、英語が話せない日本人のコミュニケーションはどうしていますか?
正直、直接のコミュニケーションは当たり前だが不可能ですが、それでもコミュニケーションを取らなければならない時は、通訳が必ず必要になります。
なので、やはり日本語能力のある外国人をまずは雇うことをオススメします。日本語が使える人が一人いれば、あとはなんとでも可能。
例えば、日本語が出来る人を1人入れるだけで、それ以降の外国人雇用はとても楽になります。そして、それ以降の外国人には、初めは完璧な日本語能力を求めなくても大丈夫です。
徐々に完璧に近く努力をしてもらう必要はありますが。
*ただ注意点として、日本に長くいるつもりのない人に日本語の習得を求めても無駄。
日本語は世界の中でも特殊な言語。漢字、カタカナ、ひらがながあり、日本人が日本語以外の言語を習得するのと同じように、外国人が日本語を習得するには、日本に対しての相当大きな憧れや、習得に対する覚悟がないと不可能なので、まず会社に英語能力のない日本人しかいない場合は、日本語が使える外国人を入れてから、必要な人材を入れていくシステムが一番有効的。
以上が質問に対してのイバイ氏の回答になります。
つまりは、初めて外国人を雇用する会社、または外国人雇用に慣れていない会社は「日本語を使える外国人を雇用しよう」ということですね。
その後からは、日本語が完璧な外国人ではなくてもいいということ。
イバイ氏の会社には日本語が完璧な外国人と、日本語を使えない外国人と両方います。全てに完璧を求めるのは不可能なので、うまく共存していくことが、大切ということです。
ここで、ただ一点気になる事が、イバイ氏自身の日本語能力。
イバイ氏は敬語はもちろん、話し口調は聞くだけなら日本人と間違うくらい流暢な上、難しい漢字も日本人と同様なレベルを読む事ができます。
ここで聞いてみました。
Q6:どのようにして日本語を習得したのですか?
独学です。
冷蔵庫からトイレの中にあるものまで、家のもの全てに日本語に訳した付箋を貼りまくり、漫画を読み、映画を見て習得しました。
イバイ氏の学習法ににはビックリですね。
今回は日本人ではない社長が経営する会社を例に出しましたが、今後、英語が話せる日本人が経営する会社の外国人社員に対しての対応や、英語が話せない日本人が経営する会社の外国人社員に対しての対応など、言語の壁についてインタビューしていこうと思います。
ただここで、日本人が忘れてはいけないことは、イバイ氏のように言語を習得することに対して日本人も努力をしなければならないということ。
並大抵の努力では独学で多言語を習得することは難しいと思いますが、本気でやれば独学でも習得できるということです。今回の記事の観点とは逆になりますが、日本人が英語を習得する努力をすることも外国人との言語の壁を埋める1つの手段であることを、理解しておきましょう。
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