外国人インターシップ受け入れ方法【弊社の実例紹介】
2019年6月27日木曜日
日本のインターンシステムは海外のものとかなり異なる点があります。今回は、日本のインターンシップ制度、また外国人をインターンシップとして受け入れるにはどうしたらいいのか、弊社の実例とともにご紹介しようと思います。
*この記事はIZANAUを運営している株式会社アクティブゲーミングメディア(130人中6割が外国人社員)のスタッフによって作成されています。
外国人雇用が急速に進んでいる中で、外国人を採用することへの日本企業の抵抗はだいぶんと溶けてきたようです。
今回は、外国人を採用したい日本企業がまだあまり取り入れていない、『外国人のインターンシップ制度』について、ご紹介しようと思います。
弊社アクティブゲーミングメディアは会社設立以来、10年間外国人を雇用し続け、今でも130人の社員中、7割が外国人で25カ国の人たちが働いてくれています。
そんな中、海外からのインターンシップの問い合わせが、毎日の様に送られてきます。(弊社の場合は主にホームページ経由で)
日本のインターンシステムは海外のものとかなり異なる点があります。今回は、日本のインターンシップ制度、また外国人をインターンシップとして受け入れるにはどうしたらいいのか、弊社の実例とともにご紹介しようと思います。
1:インターンシップとは?
ウィキペディアの言葉を借りると、インターンシップとは
インターンシップとは、特定の職の経験を積むために、企業や組織において労働に従事している期間のこと。 商人・職人のための徒弟制度と似ているが、標準化や監査などはされていないため、指すところの内容は様々である。略称として、インターンとも呼ばれる。
アメリカのインターンシップ:アメリカ合衆国では、150万人いるインターンの3分の1から半数は、無給であると推測されている[6]。インターンシップは企業が学生を大学入学時から職場体験させ、卒業するまでに技術を入社時に必要な水準まで引き上げる。大学院まで進学する学生に対しては、研究活動を様々な面でバックアップし、入社後に研究を継続させることもある。給料が支給される場合はアルバイトをすることなく就業訓練を積むことができる。
イギリスのインターンシップ:イギリスにおいては、就業経験(Work experience)は 義務教育における中等教育の一部として10-11学年度(14-16歳)に組み込まれており、この期間は無給である。
また学士号取得プログラム時には、生徒は夏季休暇の期間にインターンシップに応募することができる。大学スタッフは、学生が雇用主へ直接アクセスできるよう支援する。
とありますが、簡単にいうと、『企業で正社員として働く前に就業経験を積むための期間』ということです。
2:外国人のインターンシップ受け入れ
日本の学生を受け入れるインターンシップでは、最近では1dayインターンシップや数週間などの短期のインターンが多い様に見受けられますが、外国人のインターンシップの場合、短期での受け入れは少ないように思います。
外国人をインターンシップとして受け入れる場合は2種類あります。
①日本の学校に在籍している外国人学生を受け入れる
②海外の学校に在籍している外国人学生を受け入れる
①日本の学校に在籍している外国人学生を受け入れる
この場合、外国人は学生ビザを持っているのでビザの問題はありません。
インターンシップの期間は各大学によって異なってきます。以前弊社にインターンシップできていた外国人の学生の方は、大学の方針により、
『大学で授業が行われている時間のみインターンシップ活動をしてもよい』
『インターン生の経過報告、結果報告を大学の教授に企業から提出しなければならない』
などのルールが大学側から決められていました。
このように大学によって、インターンシップの期間、時間、制度もかなり異なってくるので、各大学に確認する必要があります。
②海外の学校に在籍している外国人学生を受け入れる
この場合は、上記の1と全てが異なってきます。
まず、現在弊社にアメリカから来ているインターン生にリダ・ミランダさんと言う方がいます。
(ミランダさんの執筆記事はこちら、インタビューはこちら)
アメリカの大学院から弊社に3ヶ月間インターンシップで来ていますが、彼女の場合、アメリカからなので3ヶ月間と言う期間は観光ビザでも取得可能なので、観光ビザで来ています。(今回は実費、無給で来ているので観光ビザで可能ですが、有給の場合は仕事ができるビザを取得する必要がありますし、その他役所の手続きなども必要になります)
今回は観光ビザでインターンシップが可能でしたが、アメリカ以外の国で3ヶ月の観光ビザを取得できない国もありますし、国によっても、期間によっても全て変わってきます。
『どの在留資格なのか、期間はどれくらいなのか、有給か無給か、どこの国からなのか』などを考慮して受け入れる必要があります。弊社の場合は毎日問い合わせが海外から来る状態ですし、外国人の雇用に慣れているので、なにも問題なくスムーズに進みますが、慣れていない企業の方は
・まずは日本に留学している外国人を受け入れる
などの方法もあるので、活用してみても良いかもしれません。
3:外国人インターンの募集の仕方
外国人のインターンシップを受け入れる方法はたくさんあります。
先ほどの行政が開設しているものを使う(経済産業省 国際化促進インターンシップ事業)場合や、一般企業が開設している外国人インターン向けのマッチングサイトも『外国人 インターン 募集』などで検索するとすぐ出てきます。
また弊社の様に、自社のホームページから外国人向けにインターン募集ページを作成してもいいでしょう。
4:弊社の実例
〜弊社人事部の言葉〜
「弊社の場合、本当に多くのインターンシップ希望の問い合わせがホームページ経由で来ます。
毎日毎日来るので、弊社が必要としているタイミングが合う場合のみにしか受け入れません。
ゲームのプログラマー、マーケティングが割合的に一番多く応募がありますが、マーケティングは一言でいうと幅が広いし、大学生が来て経験がないのにマーケティングができるのか、というのもあるので、なかなかマーケティングやセールスのマーケティングを入れることはしませんが、翻訳やエンジニアはタイミングがあればインターン生を入れます。
まずインターンの問い合わせが来たら、『履歴書を見てみる→各部署に必要かどうか確認する→必要な場合は連絡を返す』という流れになっています。
日本の会社はあまりインターン生を募集をしていないという現状があるので、ご存知でない方も多いかもしれませんが、『日本に来てる留学生がインターンで働く』際には、海外からインターン生を呼ぶのと日本は大学とのインターンシステムが全く違い、日本の留学生の場合、最大2週間しかインターンとして働くことができない場合が多いです。
ミランダのように3ヶ月、もしくは6ヶ月のような長期で来る場合、それなりに何かしら習得してもらえますが、2週間で何ができるかといっても、実際何もできません。(学校によっても多少違いますが)
そういう意味で日本はインターンのシステムは整っていないし、留学生も自分が何かを発揮する前に終わってしまいます。
ただ、日本企業が外国人を雇用したいと思ったら、インターンから始めることもお勧めします。例えば、国は限られてきますが、アメリカのような観光ビザで来れる国の人は夏休みの間だけきてもらうことも可能です。
弊社はインターンから社員になる方も多いです。学生で大学を卒業していない人は、『インターン→アルバイト→社員』という段階をとって社員として受け入れる方法は大いにありだと思います。」
About the Author
外国人のプロを日本に紹介することが、私のミッションであり、宿命である