日本で外国人インターンを活用してみよう【弊社インターン リダ・ミランダ作】
2019年7月1日月曜日
インターンプログラムを利用することは、慣れていない企業では簡単ではないけもしれませんが、受け入れることで十分な価値はあると思います。企業のニーズを考察して、インターンが使えるかどうかを是非考えてみましょう。
「インターン」という言葉は皆ご存知だとは思います。簡単に言うと、『学生が経験をもらうため、学校の条件を満たすこと等目指して、企業で働くこと』です。日本では、1日〜2週間など短期でのインターンは珍しくないと思います。
では海外の場合はどうでしょうか。
海外では、1日〜2週間でのインターンは、実はインターンとは言いません。
数ヶ月〜1年間の期間での就労体験をインターンと言い、このような短期の場合は『エクスターンシップ』と呼ばれています。インターン経験のあるアメリカ人30名(弊社社員とその知人)にアンケート調査を行ってみましたが、そのほとんどが長期インターンの経験者でした。(右図)
海外では大学生のインターンの場合は、大学に通っている4年間、同じ企業でインターンすることもありえます。
例えば、アメリカでは、企業の80パーセントぐらいはインターンを受け入れます。イギリスでもインターン制度はかなり利用されています。フランスにおいては、インターン制度を利用することは必須とされています。これは、海外ではインターン制度がどれだけ重要視されているかということを意味しているのではないでしょうか。
日本企業も、インターンの活用を促進することで企業への利益を出すことが可能と言えます。特に最近では、日本は外国人雇用を推進しています。外国人からしても、学生のうちにインターンとして日本を経験し、日本の文化に慣れ、魅力を知ることで、日本で働きたい外国人が増えるとも考えられます。
今回は、私外国人本人から見たインターンのメリット、デメリット、またインターンを受け入れる企業に必要なことついてお話したいと思います。
*記事内のグラフ数値は弊社のアンケート結果によるものです。
1:インターンシップのメリット
インターンを受け入れることには、様々なメリットがあります。上記で述べた様に、海外ではなぜこれほどまでにインターン制度が利用されるか、それは企業へのメリットがたくさんあるからです。
インターン生は会社を知り、企業は引き抜かれにくい従業員をゲットできる
海外でインターンを入れる理由は、ずばりこれですね。
インターン生は会社での色々なトレーンイングで、会社のルール、文化、働いている従業員等を深く知ることができます。企業側も「なんでもいいからとりあえず仕事ほしい」という人より、自分の企業を分かって、慣れている人の方が良いと考えるのは当たり前でしょう。さらには、正式に雇用する前に、絆を作って、信頼を作ることができます。実例として、イギリスでは2013年に61パーセントのインターンは、インターンとして行った企業に雇用されました。
従業員の作業を減らす
インターンに、企業の従業員が忙しすぎて手が回らない作業を任せることができます。インターンは単純に新しいことを習いたがっています。
大体のインターンは会社から経験をもらい、インターンが終わるまで入りたい業界について深く知ることができます。
実際右の図の様に、インターンは意外と専門的な仕事を会社から任されているようです。
このアンケートを受けたインターンの作業例は、プログラミング、レポートの構成、プレスリリースを書くなどでした。
今のトレンドに詳しい
今はSNSの時代です。学生はSNSをよく使い、今流行っているものに詳しいです。企業も「今」を分かって、もっと幅広いの売れ口を作ることができます。
企業の名前を知ってもらう
学生がどの企業にインターンにいくかを決める際、アンケートによると、90%は「学校で見つけた」と答えました。海外で学校では、当たり前の様に様々なインターンプログラムがあります。企業が大学に連絡してインターンを探すことも珍しくないです。
企業は学校と共同でインターンプログラムを作ったら、簡単にインターンを見つけれます。インターンを目指していない学生にも、貴社の名前をたくさんの学生に知ってもらえる機会となります。
大事な学生たちをサポート
最も良いメリットはもちろん学生のサポートになることです。学生が卒業する前に働く経験があると、より良い企業に入れます。若い学生たちは今からこの世界、この時代を支えていきます。学生がさらに飛躍できる様なお手伝いをしましょう。
2:インターンのデメリット
インターンを入れることはもちろん良いことばかりではありません。特に長期間インターンを受け入れると、企業側も考えるべきことがたくさんあります。以下いくつか気を付ける点を取り上げてみましょう。
やる気がない子もいる
これはあり得ますよね。インターンの一部は、大学に言われてインターンにいく学生もいます。結果、インターンに興味がない学生が企業に行き、せっかくの素晴らしいインターン経験を台無しにしてしまいます。知り合いの体験で1つ良い例があります。
彼はアメリカのワシントンDCで毎年複数のインターンを担当しています。その中、さっぱりやる気がなかった女子学生がいました。言われたことをせずに、机で寝るしかないほどのダメぶりでした。残念ながら、こういう学生もいるのです。
この女子学生はアメリカ人で、アメリカ国内でインターンした子でした。
わざわざ海外から日本へ来たインターンなら、こういうことは滅多に起きないと思います。最初から、インターンを受け入れてくれる企業を見つけることも大変ですし、学生自ら応募することも必要かもしれません。そこまで頑張ったなら、インターン時期の最後まできちんと頑張ると思います。
アンケートを見ると、インターンする理由はだいたい、経験がほしいからです。本当に経験が欲しい人は必ず頑張って努力し、しっかり任された仕事をすると思います。(右図)
企業として準備と努力が必要
インターンを入れるのは、「じゃあ、やってみよう」という軽い態度でしてはいけません。殊に外国人のインターンを入れたら、きちんとトレーニング期間、メンター、作業内容等を用意する必要があります。これが無ければ、インターンはあまり成長が無く、企業にもインターンに任せた仕事内容はいまいちな結果にになってしまうかもしれません。
①トレーニング期間
インターンに一番優先なものは「経験」です。『企業での就労経験がないからインターンする』と考えられるでしょう。だから何も知らないインターンに説明なしで「こうやれ」と言っても、困らせるだけです。
インターンは企業に有意義な成果を与えるためには、ある程度トレーニング期間が必要です。プログラムや仕事のやり方をいちいち全て説明しろ、というわけではありません。大学生なので、大学でも必ず様々なことは学んではいますが、「企業で一日の流れはどう」「ミーティングがあれば、何をすればいい」「気を付けてほしい点」「困った時誰に話せばいい」等、色々なことを、前もって教えてあげなければなりません。
②メンター
そして、困った時に相談することができるという「メンター」を用意した方がいいと思います。インターンは自分なりにもやっていけるとは思いますが、やはり大学生・仕事経験がない学生なので、ある程度ガイダンスが必要です。これは企業側としても、マネジャーの勉強にもなると思います。
③作業内容
最後に、当たり前だとは思いますが、インターン用の作業(仕事)を準備しなければなりません。外国人のインターンは十時間以上を飛行機で飛んできたのに、いざ会社に着いてやることがなく机で座ったり、お茶を入れさせたりするだけだとしたら、良い経験にはなりません。アメリカでこういう風なひどい扱い方はよくあります。インターンは大事な従業員として扱いましょう。
上記の通り、インターンは無給の場合でも、なかなかコストがかかりますね。インターンを入れてみたい際は、まずは戦略を考えてから進みましょう。
3:インターン制度利用する際に必要こと
インターン状態によって、ビサ等の手続きも必要な場合があります。外国人のインターンは国によって、3ヶ月以内のインターンはビサなしで来日できます。3ヶ月以上の場合は、ビサの手続きが必要となります。
有給インターン
特定ビザが必要です。インターンは自分で手続きをおこないますが、一応インターンを入れる前に、ビサがちゃんと取れたかどうかを確認した方がいいと思います。
無給インターン
有給のインターンはもちろん、無給のインターンも受け入れ可能です。この際は、一般ビサが必要です。これも手続きはインターンに任せても問題ありませんが、ビザ取得の確認はする必要があります。
*無給インターンの場合、気を付ける点があります。とにかく、しっかり作業の内容を確認する必要があり、職場範囲を出てはいけません。詳しくは外務省のウエブサイトで確認できます。
4:インターンをためしてみよう
インターンプログラムを利用することは、慣れていない企業では簡単ではないけもしれませんが、受け入れることで十分な価値はあると思います。企業のニーズを考察して、インターンが使えるかどうかを是非考えてみましょう。
インターンを探したい企業は、IZANAUでも探すことができます。
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作者:リダ・ミランダ
アメリカ オハイオ州から弊社に来ているインターン生。
インターン期間は2019年6月から3ヶ月。
ケント州立大学院の1年生で、日本語の翻訳を勉強。
大学卒業後、3年間日本での仕事経験が有り、日本語の読み書きはほぼ完璧。 N1取得者。
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About the Author
I've been in love with Japan since I was twelve years old. After studying at Kansei Gakuin University and teaching for three years under the protection of Mount Tate in scenic Toyama prefecture (where you'll find the most beautiful Starbucks in the world), I returned stateside to attend Kent State University to get my Masters in Japanese Translation. Now I've been given the wonderful opportunity to intern at IZANAU for what's sure to be a glorious summer.