アメリカ人が答える!『日本で働くことは魅力ですか?』【外国人本人執筆】
2019年6月15日土曜日
多少日本語で読みづらい点があるかもしれませんが、あえて編集をほぼ無しで掲載しております。 本人の日本に対する魅力や、日本で働いてみた不安、感想など、裏表なく赤裸々に記されています。 外国人を雇用する企業の方、雇用している企業の方は是非とも一読していただきたい内容となっております。
今回の記事は現在弊社アクティブゲーミングメディア(イザナウ運営会社)に、アメリカから来ているインターン生、リダ・ミランダさんに執筆していただきました。
本人が書いていますので、日本語で多少読みづらい点があるかもしれませんが、あえて編集をほぼ無しで掲載しております。
とても真面目で愛嬌のあるミランダさん。日本語を流暢に使いこなす彼女ですが、なぜ日本に興味を持ち、仕事をしたいと思ったのか。本人の日本に対する魅力や、日本で働いてみた不安、感想など、裏表なく赤裸々に記されています。
これから外国人を雇用する企業の方、また雇用している企業の方は是非とも一読していただきたい内容となっております。
(*は編集者が付け加えた説明です)
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リダ・ミランダ
アメリカ オハイオ州から弊社に来ているインターン生。
インターン期間は2019年6月から3ヶ月。
ケント州立大学院の1年生で、日本語の翻訳を勉強。
大学卒業後、3年間日本での仕事経験が有り、日本語の読み書きはほぼ完璧。 N1取得者。
『日本で働く魅力はある?』
結論から言えば、私の答えは「はい、あります!」
都会に住んだら、公共交通機関が便利で、ほぼどこに住んでも、どこでも行けます。田舎の方の公共交通機関はちょっと不便だけど、家賃は安くて、景色と空気がとても綺麗です。日本で働くことによって違う文化を経験することができ、日常生活には伝統的な習慣や物が溢れているから、日本に住んで働くことにはたくさんのメリットがあると思います。(*1)
『現在アメリカで日本語学習は人気!』
上記に述べたこと以外にも、もっと「日本で働く魅力」があるかもしれません。それに最近では、日本語に興味があるアメリカ人ということはそれほど珍しくないです。なぜならアメリカでは日本のメディアの人気がどんどん出てきたからです。
私が子供のころは、日本のアニメを見て、いじめられました。
今の学生は「ナルト」、「進撃の巨人」等みんな知っている、そしてみんな大好きです。
私が大学に通っていた頃、日本語の授業を取っている人は10名前後でしたが、今では大学院生で、先学期エレメンタリージャパニーズ1(*2)を受けた人は60人以上となりました。
今後、どんどん日本語に興味を持つ人は増えていくと思います。
『なぜ日本で働きたいかというと......』
私にとってなぜ日本で働きたいかというと、日本語が大好きだからです。日本語は美しくて、私が英語に翻訳するときには、ちょっとでも日本の思い、日本の文化を他の人に伝えることができたら光栄です。日本語の文化を通して、自分の国の文化をもっと深くわかってきて、成長することもできたと思います。
人は、自分のおかれている環境のことだけではなく、他の世界に少しでも興味を持つことが大切だと思います。
アメリカはアメリカが中心で、世界のニュース、音楽等、一般的にはあまり他国に関することは知られていません。アメリカでは日本人はみんな忍者か女子高生だと思っている人が多いのが現実です。
一方、日本では外国の映画、テレビ番組、インターネット等で外国の情報をたくさん得ることができます。
日本にいて1つ難点を言うと、外国の旅行者もたくさんいるのに、外国人は今でもジロジロ見られることがあります。今後外国人が日本で住んだり、働いたりしても、「外国人」ではなく、普通の人と思われてくるということを願っています。
『ではなぜ、日本で働くアメリカ人材は少ないのでしょうか?』
日本語に興味があるからと言って必ずしも日本語が上手になるとは限りません。また多くの日本の企業は日本語が上手な人しか雇わないので、もしかしたら日本が好きな人が日本で働きたいと言っても、仕事を見つけれないかもしれません。
その上、日本の企業は日本人だけを雇用するという傾向もあります。
だから、日本に興味を持って、日本で働きたい外国人はほぼ『日本で働く=英語を教える』ことだと思っている人が多いように感じます。
日本にはJETプログラム(*3)のような、日本で英語を教える外国人を支援するプログラムがあります。
資格も必要ないですし、色々なサポートをもらえるから卒業してまだ何をしたいかわからない、少しでも日本を経験したい人には良いプログラムと考えられています。
私がJETに参加した時、日本語ができる人もいましたけど、ほとんどの人は全く話せなかったです。
私が働いていた滑川市(*4)では、働いていていた学校側から「日本語が分からない人のほうが子供たちにいい」という風に言われていました。だから、JETの参加者の外国人には日本語を習う動機はなくて、「日常的なフレーズを覚えられたら満足です」という外国人もいました。
上記は言葉的な問題ですけど、『言語の問題がない外国人、つまり日本語が使える外国人』という、日本語が上手な人はどうでしょうか。
実は、日本語のレベルが高くて本当に日本で働きたがっている人でも日本で仕事を見つけることは難しいらしいです。
知り合いが何年間も日本での仕事を探しましたが、どの日本企業もビサの資料などが面倒などの理由で、十分なサポートを企業から受けることが出来ませんでした。そして、その友達は英語の先生以外の仕事に就く事をあきらめて、また日本で英語を教えることにしました。
令和の新しい法律でもっと簡単になるかもしれませんけど、それもどうなるかわかりません。外国人材のビサは簡単にもらえるようになるけど、今回の新設された法律の「外国人材」は技術的なことができる人(特定技能などの人材)が対象で、普通の人(特定技能以外の外国人)にとっては、まだ日本での仕事探しは難しいかもしれません。
また、日本の会社についてよく聞くですが、給料は低く、会社は厳しすぎ、会社員は休まない等と聞いたら外国人にとって働きたくないこともあるかもしれません。
『日本で働くことについて不安がある人もいます。なぜなら......』
これらのこと以外でも、日本で働くことについて不安がある人もいます。私もそうでした。私の夢は翻訳者になることです。そのためにどうしても日本での翻訳経験が欲しかったので日本で留学したり、働いたり、インターンシップを探しました。
でもその時に以下のような不安が私の頭の中をよぎりました。
「みんな私のことを仲間に入れてくれてたかな」
「外国人としてどういう風にみられているかな」
人種差別だったとは思っていません。
ただやっぱり文化が違って、どうしても「私はみんなと違う」という気がして、そういう風に思われたという気もしました。
それに日本人にとって、『外国人=白人』というイメージが多いですから、たぶん黒人は白人と違うことを経験すると思います。
その不安を無視することは難しくて、よく友達や同僚から同じような悩みを聞きます。
また、外国人、特にアメリカ人はすごく積極的な、フレンドリーなイメージがあって、個人的にそういう風に期待されて困ります。私はとてもシャイだからです。
誰かが上記のようなこと感じたら『日本で働くより自分の国で働く方がまし』と考えてしまう人もいるかもしれません。
【最後に】
日本で働くとなると、言葉の問題だけではなく、いろいろ難しいことがあります。日本で働くことに魅力はありますが、問題が多いため「やめておこう」という気持ちになってしまい、その事が問題だと思います。
日本は外国人材を増やしたいなら、どうかこの問題をのり越えなければなりません。
執筆:リダ・ミランダ
編集:イザナウ
*1 本人は大学卒業後、日本の田舎で3年間英語の先生をしていた経験があります。
*2 エレメンタリージャパニーズ1 = 初歩レベルの日本語クラス
*3 JETプログラムとは、語学指導等を行う外国青年招致事業(The Japan Exchange and Teaching Programme)の略で、外国青年を招致して地方自治体等で任用し、外国語教育の充実と地域の国際交流の推進を図る事業です。
*4 富山県の東部に位置する市
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