外国の履歴書には顔写真は必要ない!
2018年3月26日月曜日
さらには性別も国籍もない!世界では履歴書の常識が大きく異なります。外国人を募集する企業は、海外と日本の履歴書の違いを把握しよう!
*この記事は2018年9月20日に更新されました。
今年はじめにゲーム開発者になる夢を抱いて来日した知人(外国人)は、とあるゲーム会社に履歴書を送ったが、
「写真付きで再度送るように」と送り返されたようで、本人は『いったい顔写真がどのようにゲーム開発に役立つのか』と不思議がって、私に相談をしてきました。
最近外国人の労働者を雇用しようとしている企業が多い中、外国人の面接に挑んでいる人事担当も多いのではないでしょうか。
最も難しいことの1つは、その人は優秀なのかどうか、そして自分の会社に適しているかどうかを履歴書で見極めることです。
ゆえに履歴書を見る際には応募者の外見が気になることもわかます。
しかし、海外では書類選考の段階で、応募者に顔写真や生年月日を求めることはご法度である。
日本では、『日本の履歴書の常識』というものが存在します。例えば、
・手書きでないといけない。
・履歴書、経歴書の書く順序。
・フォーマットに問題が無いようにコンビニでさえ履歴書を買うことができる。全ての応募者が同じフォーマットを使うことによって、履歴書を見る側も、応募者の能力を見極めることはある程度可能である。
しかしながら、外国人はその日本の常識を分かってない上、手書きで漢字を書くことが出来ない人が多い。また履歴書の常識は、海外と日本では大きく異なります。
今回の記事では、『海外の履歴書の常識』について紹介しようと思います。
まず根本的に違うことは、
人材募集というものの世間からの見られ方が違います。
応募者たち個人が、企業から雇用するか否かの評価をされるだけでは無く、労働者を募集している企業そのものが、各国の厚生労働省や労働者を守る団体、また会社そのものの組合から評価されます。
大前提としては、企業は応募者を差別してはいけないという点があります。
したがって企業は特定の募集をしている役職の為に性別、年齢、出身等を求めてはいけない。
例えば、サービスのアルバイトであろうが、募集要項の中で30歳未満と記載してはいけません。また、〇〇出身の女性を探していますと記載してはいけません。
例えば、「イギリス英語の話せる英国人の先生を探しています。」と記載した場合、これによってイギリス英語の話せる他の国籍の人を差別していることになります。
このような理由で外国人が履歴書を書く際に性別や生年月日を書かず、それを推測させるような写真を載せないのは海外では普通です。
「性別や年齢や国籍は仕事に関係ない」というのが海外では普通なのです。
また最近の海外の上場企業では写真が載っている履歴書を破棄する傾向もあるくらい、海外では全員がこれを認識しています。
訴訟文化のあるアメリカでは、面接で落ちた人から「他の人を顔写真で選考した。」、または「年齢で他の人を選別した。」等のことを言われないように、外見、性別、年齢では無く実力のみで人を選びます。
優秀な外国人を取ろうとしてる日本の企業が増えていますが、まだダイバーシティを認めず日本の古くさいやり方に合わせた人の選定を行なっているように感じるところもあります。
日本企業が外国人を採用しようとしている理由は、以下の3つの目的の内、いずれかに当てはまるでしょう。
1:安い労働力の確保。
2:日本人でスタッフが見つからない。
3:自社商品やサービスの海外展開を行いたい。
真剣に優秀な外国人を求めているなら、履歴書の形を気にせず本人の実力のみで判断したほうがいいです。
記事の冒頭にあったような、面接の前に写真を求めるなどの行為は外国人の応募者を誤解させることもあるため、
日本での常識でも海外の非常識であることを理解するべきです。
Izanauでは、履歴書だけでなくて、外国人を面接する際の注意点についても記事を公開しています。
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外国人のプロを日本に紹介することが、私のミッションであり、宿命である